当社では、近年溶接ロボットの導入を積極的に進めてきました。現在、5台体制で稼働している溶接ロボットのラインは、2025年1月17日に新たに1台溶接ロボットを導入し、計6台体制となりました。今後も当社の強みである”溶接”のキャパシティ向上を狙い、設備投資・社員教育を進めて行きます。
本記事では、2025年に新たに導入した溶接ロボット「TruArc Weld 1000」についてご紹介をさせていただきます。
1.TruArc Weld 1000とは?
TruArc Weld1000は、協働ロボットにアーク溶接機能を持たせた溶接システムで、トルンプ社が自社の溶接工程で使用していた溶接システムを商品化したものとされています。従来の溶接ロボットとの違いとしては、やはり協働ロボットを活用した点で、ロボットアームを手動で動かしてプログラミングすることができ、安全装置や柵などの設置が不要で省スペースで導入ができるシステムです。
今回、当社が導入する溶接ロボットはTruArc Weld1000の中でも、先端部にセンサーを取り付けた特殊仕様で、始点と終点を読み込ませると、溶接面を先端につけたセンサーが検知し、センサーが読み取った位置を溶接トーチが追従することで自動での溶接が可能です。細かなティーチングが不要で、人が手加工で行う工程と同じように作業ができ、溶接指示が多く・長い溶接指定箇所がある製品に対して、効率の高い自動化が期待できます。
2.本設備導入の目的~アルミ溶接対応と、人に依存しない生産体制の確立~
本設備を導入する目的は、先述の通り、当社の強みである”溶接”のキャパシティ増加に加えて、アルミ溶接の自動化にあります。昨今、営業活動をする中で様々な分野からお引き合いをいただきますが、車両系の部品でアルミへの置き換えはエネルギー効率(車両の軽量化)という点で非常に多くみられています。
アルミの板材への曲げ加工などの簡単なカバー品から溶接を伴う複雑形状の製品までいただくお引き合いは多岐にわたっており、特にアルミの”溶接”はご相談いただくことが多くなっています。アルミ材は入熱量により歪みが発生しやすいため、溶接箇所の多い製品ほど歪みが起きやすく、図面指定の精度をクリアできるサプライヤーが限られています。
そこで溶接歪みを抑えた溶接技術を得意としている当社が、新たな設備導入を行うことでt2.0mm、3.2mmを中心としたアルミ溶接への対応が実現でき、かつ人手不足の今、ロボットでの量産品対応とすることで人に依存しない、安定的な生産体制を確立することができます。もちろん、本設備では鉄系や、ステンレス系の溶接も可能です。対応可能な材料・サイズは下記にてご紹介しています。お困りの製品がありましたら、お問い合わせください。
<本設備で対応可能な材料>
・鉄(t0.5~25mm)
・アルミ(t1.0~6.0mm)
<加工が可能な最大部品サイズ>
600×600×600mm(中央分離を使い、2ステーションで使用する場合)
2000×600×600mm(中央分離を使わず、1ステーションで使用する場合)
テストワークや加工実績をご紹介
今後、月数件ペースでテストワーク・加工実績を掲載していきます。
定期配信をしているメールマガジン内でも告知していきます。ぜひ、お楽しみに!今しばらく、お待ちください。